BlenderでVRoidモデル(vrmファイル)を編集するときに覚えておくと役に立つ(と思う)コツについてあれこれ。
ブログ主が触り始めてまだ数ヶ月なので中身はもっと増える予定。
※BlenderはVer2.9以降、VRoid Studioは正式版を使っている前提で進めます。
VRoidStudioから出力する時メッシュは減らさない
VRoid StudioでVRoidモデルをエクスポートするとき、ポリゴンやマテリアル、ボーンの数を減らすかどうか聞かれるが、少なくともポリゴンの数は減らさずにエクスポートするのがおすすめ。
パソコンのスペックとか最終的にVRMファイルを持ちこむソフトや自作ゲームの関係で減らしたい、という人がいると思うがVRoid Studioからエクスポートする段階で減らしてしまうとメッシュの形が歪んでしまって編集がしにくくなる。
きれいに並んでいるのが
崩れてしまって作業がしにくくなる。
メッシュの数はBlender側で減らすこともできるので減らしたい場合はBlenderで。
マテリアルでオブジェクトを分離しておく
BlenderでVRoid StudioからエクスポートしたVRMファイルを読み込んだらまずしておきたいのがマテリアルでオブジェクトを分離すること。
VRoid Studioでは頭・体・服・靴・アクセサリーなど複数に分かれているがBlenderで読み込むと
- Face(顔、目)
- Hair(髪)
- Body(体、服、靴)
の3つに分かれて統合されている。このままでは1つずつパーツに分けて編集したい場合は面倒なことになる。
マテリアルでオブジェクトを分離する方法については以下の記事にて。
メッシュの切れ目にシームを入れてピン止めをする
マテリアル毎に分けたら次はオブジェクト毎にメッシュの切れ目にシームを入れ、UV編集画面で各頂点をピン止めしておく。
VRMをインポートした際各オブジェクトのUVマップは最初からきれいに展開されているが、もしメッシュの形状を変えた後にUV展開するとUVマップが大きく変わってしまってしまう場合がありやりにくくなってしまう。
例えばワンピースの場合これが

こんなことになる。これではテクスチャ編集がやりにくい。

なのでメッシュを編集する前にシームを入れてピン止めをしておきたい。
オブジェクトを一から作った、あるいは元のオブジェクトから原型をとどめないぐらいまで変える場合はそのオブジェクトの分は飛ばしてよし。
オブジェクトを選択して編集モードに入り、辺選択状態にして「選択」→「特徴で全選択」→「非多様体」を選択する。

メッシュの端の部分が全選択されるので右クリック→「シームを入れる」を選ぶ。下はワンピースの例。

UV編集画面を開いて、右の3Dビューポートで「A」キーを押して全選択状態にし、左のUV画面で「A」キーを押して右クリック→「ピン止め」を選択する。

これで最初からきれいに展開されているUVマップが固定される。
重複頂点を結合しておく
シームを入れてUVマップで頂点をピン止めをしたら今度は重複頂点を結合しておく。
BlenderでVRoid StudioからエクスポートしたVRMファイルを読み込んだ場合、面がつながっていそうで実はつながっていない箇所がたくさんある。知らないと「!?」となって戸惑うかも。上のメッシュの切れ目にシームを入れる作業をするとどこがつながっていないかわかると思う。
本格的に編集を始める前に重複頂点を結合してこの面がつながっていない問題を解消しておくと作業がしやすくなる。重複頂点の結合方法についてはこちら。
新しく服を作るときはモデルから複製する
Blenderで服を新しく作る場合は読み込んだモデルを複製して作ると楽。理由はウエイト付けの手間が省けるから。
服によってはきちんと調整する必要があるが、それでもかなり手間が省けるのでモデルの一部から複製しておくのがおすすめ。
複製する際は服から複製するのがおすすめ。素体から複製すると体のラインが出てしまうので素体からは不向き(体に密着しているSFチックなスーツとかは別)。
複製したときに注意したいのがウエイトの反転。ミラーリングでウエイトは反転できるものの対応するボーンまでは反転されないのできちんと設定してあげる必要がある。
服の厚み付けはAlt + Sかソリッド化
VRoid StudioからエクスポートしたVRMファイルの服はどれも厚みがついていない。もし厚みをつけたいという場合は以下の記事にて紹介している方法を使う。
この記事内にでも書いてあるが裏地には注意。
表情の編集はシェイプキーから
Blender側でVRoidモデルの表情を編集したい場合はシェイプキーから編集を行う。
オブジェクト選択モードで顔を選択し、画面右側にある▽のような部分をクリック→「シェイプキー」の部分を選択するとデフォルトで設定されている表情一覧が出てくるのでそれぞれ編集する。
一から作ったオブジェクトのウエイト付けは忘れずに
複製ではなく一から作成したオブジェクト(主にアクセサリー関連になると思う)を作った場合は最後にウエイト付けをするのを忘れずに。これを忘れるとずっと不動だったり変な動きをしたりする。
ウエイト付けについてはこちら。
半透明情報の編集はUnityで
VRM編集で半透明のテクスチャを使いたいという人がいると思うが、Blender上ではなくUnityで編集する方が楽(というかBlender側でどう設定するのかがわからない…)。
関連記事はこちら。
参考になりそうな本
以下で紹介する本は一からモデリングをする本でVRoid Studioから出力したVRMを編集するものではないが、Blenderでのモデリング自体はファイル形式問わず共通なのでもっと基本的なこと(Blenderの使い方とか)を学びたい方はこれらが参考になるかも。
VTuber用オリジナル3Dアバターを作るのを目的としたテクニック本。Blender3.xに対応、VRM出力が項目にあるのでこれが一番参考になるかも。
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